ベンチャーHR

とあるベンチャー人事責任者のブログ

バズカレッジ

外部ゲストを招いての全社講演「バズカレッジ」を、Qに1度のペースでやっています。

ここ最近のバズカレッジを振り返り、私自身に与えた影響について書きます。

 

ホンモノの凄さを間近で感じれる

パリで画家がたくさん育つのは、パリには名画が当たり前のようにたくさんあり、それが目指す高みとして自分ごと化されるからだそうです。そういう意味で、社外の「凄い人」のお話を直接聞ける機会、しかもセミナー会場ではなく、日常と比較しやすい社内オフィスでというのは非常に貴重だと思います。

私自身もこのバズカレッジでの体験で、「凄い」というものがより明確になり、その基準が自分ごと化しているのを感じています。何かで突き抜けている方の信念の強さ、謙虚なオーラ、自分のコトバを持っていることなど、直接お会いしたからこそ感じることが多いです。

 

インパクト」がある

社外の凄い人の話なら本でも読めます。ただ、本よりも直接お話を聞くほうが、「インパクト」があります。

現状維持バイアスを打ち破るには、「インパクト×回数」。登山家の栗城さんの講演など、内容自体はすでに事前に本で読んでいたことでしたが、自分自身が受けたインパクトやその後自分自身に起こった変化は全く次元の違うものでした。

 

 

ここ最近のバズカレッジで個人的に学んだことレビュー

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プロフェッショナル・コネクターのカッチャマンこと、勝屋久さん

・褒められたら「ありがとうございます!」と、褒めてくれた相手のために受け止めよう

・人を値踏みすると、自分も値踏みされるよ

 

 

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登山家の栗城史多さん

・夢を応援しあうこと。絶対に否定しないこと。

・夢や目標を言葉にすること。

→これ、こうやって言葉だけで書いても伝わらないのが悔しい!

 

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MicroAd 渡辺社長

・会社はオーシャンズ11のようなもの。みんなの特技を駆使して銀行強盗するような感じ。

・情報はメディアから取るのではなく、現地にいって自分で取るもの。

 

毎回たくさん学ぶことがあるのですが、自分にとって何か持ち帰れるものが一つあればいいと思います。それがどんなことでも!

 

自分ヒトトリエ

今週から「自分ヒトトリエ」という長文自分史による自己紹介を始めました。

もともと社内報で「ヒトトリエ」という社内メンバーの生い立ちをがっつりインタビュー+書き起こしで紹介するコーナーがあるのですが、こちらは完全セルフバージョン。自分史を書いて、社内メンバー限定のfacebookページに投稿してもらいます。

目的は、ある程度の文章量を通じて、自分のバックグラウンドや大切に思っている考え方を知ってもらうこと。普段の会話だけだと分かりにくい、そのひととなりを理解してもらうことです。

 

※本人の了承を得て、一部公開

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バズも人数が毎年増え、かつ4月からは事業部制を導入していることもあり、今はまだ大丈夫ですが、これからは「あの人と話したことない」なんてことが起こると思っています。そんな少し先の未来も見据えて、まずは4月入社新卒に実践してもらいました。

実際の正直な感想ですが、読後かなり親近感を持ちました。読了するのに5分位かかる大作?でしたが、幼少期から直近までの様々なフェーズにおいて、どんな環境で、どんなことに熱中し、どんなことを考えていたかを知ることで、こんなにもその人を身近に感じるのだなと。あと、最後に「当面の目標」が宣言してあったのも個人的には嬉しかったです。

新卒が一通り終わったら、次は中途新入社員もやってほしいなと考えています!

チャレンジしないことがリスク

今朝の月1回の全体朝会にて高村社長から話のあった、チャレンジを続けることの大事さ。

-チャレンジすること、何か行動を起こしたり、新しいことを始めたりすることは、時にネガティブな反応をされたり自分の未熟さを感じたりすることもあるかもしれない。でも、そういった失敗を恐れては社会人としてビジネスマンとして成長していく機会を損しているし、逆に失敗も含めてそのチャレンジが成長に繋がる。そういう個人、チームがもっともっと会社とともに成長していくよ、という話-

 

私自身に照らし合わせても、いわゆる、「正解を探して」「置きにいった仕事」をしているときは全くダメ。そういった仕事は、すぐ見抜かれるし、自分自身得るものもほとんどない。

正解は自分で創るものだし、それに対して正々堂々と自分のチャレンジをしていく。
そういう仕事は仮にその時失敗したとしても、自分自身失敗とは思わず、次の成功に向けた経験と思えます。
 
『チャレンジしないことがリスク。』

これも高村社長の言葉。とても良い言葉なので、採用セミナーの際、人事は毎回この言葉を説明します。 

チャレンジしないことで得られるものなんてほとんどありません。現状維持にハマっていたら、気づいたら失っていたり、低下しているものが多いのではないでしょうか。

チャレンジすれば、しないよりも断然多くの反応が得られます。そのすべてが自分自身の成長の糧になるリターンだと思います。

サイバー・バズ社長室(人事・広報・秘書)は、この言葉を体現して、チャレンジをしていきます。

新人への教え方

前回のブログで、「まず型を教える」ことの重要性について書きましたが、今回は新人への教え方について自分なりの方法論を書きます。

 

まずはやってみせること

まずはやってみせて、それを覚えてもらうのがいい。自分で考えさせるのは後からでOK。

説明するだけと、やってみせながら説明するのと、何も知らない人にとって分かりやすいのは当然後者です。

 

指示や指導は抽象語を使わずに具体的に言うこと

「なるべく早くもってきて」「もっと丁寧にメールすること」という言い方では、指導する側とされる側の解釈に大きなズレが生じます。「なるべく早く」や「もっと丁寧に」のとらえ方は人それぞれ。ここを具体的に言うことでお互いの認識もすりあわさり、また食い違いのストレスも軽減されます。

「今日の20時までに口頭で共有して」(さらに共有してほしい内容・深さのイメージまで言えればベター)

「アポの候補日時はこちらから3~4つ必ず提示した上で、先方の意向を伺うメールにすること」

とかそういう感じです。

 

できる人の具体的なやり方を横展してあげること

できる人のやり方とは、つまりは成果に直結する行動のこと。是非見習ってほしいところですが、新人はまだ「盗む」ことはできません。なぜなら何が真似すべき肝なのかが分からないから。また、教える方も自分自身が完璧でないこともしばしば。だからここは、できる人のやり方(成果に直結する行動)を改めて分析し、それを新人に具体的に教えてあげましょう。教えることで自分自身にもプラスになるかなり有効な方法です。

例)クライアントの商品を実際試した感想や最近のトレンド情報などについて、必ず1日1つはメールしよう

 

新人へ教えるときは、まずこの3つを意識してやってみてください。

 

※参考図書  これめっちゃ分かりやすいです。

マンガでよくわかる 教える技術

まず「型」を教える

新入社員の育成に関してですが、私ははじめに「型」を教えるのが最も効果的だと思っています。
 
私自身を振り返ってみても、営業トークやリアクション、切り返し、Yes,but話法などはそれを発するタイミングや強弱も含めて、徹底的に型を先輩から教え込まれました。こういうときはこうする、みたいな。
当然初めはよく意味も分からず(むしろ意味など考えず)、しかしながら細かいところを毎日のようにロープレでダメ出しされ修正されました。
 
日々のロープレと、実際の現場での先輩トークを横で必死に覚えながら、やがて一つのトークができるようになり、自分一人で営業するようになりました。 その一つのトークの流れは、ラポールの取り方・差別化の仕方・想定ネック潰し方・ネガティブな質問をすることで相手の本気度を確認する仕方・クロージングのやり方など、ある程度できていますので、標準的なニーズの顧客には十分対応可能でした。
ただ、想定を超えるネックを抱える顧客やニーズ自体がずれている顧客はたくさんいます。むしろその方が多かった。
 
ここで「失敗」を経験しました。先輩なら成約につながる顧客が自分ではうまくいかない。
どうすればちょっとイレギュラーな顧客でも対応できるようになるだろう?どうすれば先輩のようにうまくできるだろう?
結構考えました。
 
直前の営業を振り返り何が悪かったか考えていくと、一つのトークで身に付けたもののそれぞれが意味を帯びてきました。
「あー、だからこのタイミングでこれを質問するのね」
「ここであえて沈黙するのはそういう意味だったのね」
「じゃあ、この場合はここでこれを追加して言ってみるか」
 
型として教わったものの意味がやっと頭で理解できました。
そして、自分のトークの流れの意味や目的を同僚に説明することができるようになりました。説明することでさらに理解が深まりました。
そして、いわゆる「応用」が出来はじめました。
 
 
野球でも水泳でも剣道でも、正しいフォームや姿勢があります。子供はその意味など分かりませんが、コーチに言われたことを素直にやるとメキメキ上達します。
そして、その基本の一つが体に刷り込まれることによって、次のステップにおいて自分で気づける・考えることができてくるのだと思います。
 
で、言いたいこととしては、その順序の方が成長スピードが早いということです。
はじめから「自分で考えろ」は、足し算知らない小学1年生に「問題解いて」と言っているようなものです。まずは【1+1=2】と、やり方と答えを教えてあげるべき。
 
 
立川談春のエッセイ「赤めだか」の好きな一節です。
修行時代の談春が談志師匠から言われた言葉。
型ができてない者が芝居をすると型なしになる。メチャクチャだ。型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば型破りになれる。どうだ、わかるか?難しすぎるか。結論を云えば型をつくるには稽古しかないんだ。
よく芸は盗むものだと云うがあれは嘘だ。盗むほうにもキャリアが必要なんだ。最初は俺が教えた通り覚えればいい。盗めるようになりゃ一人前だ。時間がかかるんだ。教える方に論理がないからそういういいかげんなことを云うんだ。
 
先輩は、自分が最も自信のある「型」を新入社員に丁寧に粘り強く教えてあげましょう。はじめは意味なんか理解されなくてもいいんです。少々理不尽でも、教えた通りに覚えてもらいましょう。

エニアグラムマネジメント

月2回、「バズ小屋」と称し、まだ経験の浅いマネージャー向けにマネジメントスキルの勉強会をしています。
連休前の勉強会では、エニアグラムマネジメントの基本を説明しました。
 
エニアグラムとは?
エニアグラムは個人の特性を9つのタイプに分類します。「エニアグラム」という言葉は、ギリシャ語で「9」の意味を持つ「エネア」と「図」の意味を持つ「グラム」の合成語で「9つの点を持った図」を意味します。
 
上記参考図書「9タイプ・コーチング」から、9タイプを分かりやすく説明すると、
 
タイプ1 完全でありたい人 「星一徹
タイプ2 人の助けになりたい人 「ドラえもん
タイプ3 成功を追い求める人 「峰不二子
タイプ4 特別な存在であろうとする人 「スナフキン
タイプ5 知識を得て観察する人 「シャーロック・ホームズ
タイプ6 安全を求め慎重に行動する人 「マスオさん」
タイプ7 楽しさを求め計画する人 「サザエさん
タイプ8 強さを求め自己主張する人 「ジャイアン
タイプ9 調和と平和を願う人 「ドカベン
となります。 
 
今回はメンバーがどのタイプなのかの参考資料とともに
それぞれのタイプの特徴、マネジメントする際に注意すべき点、そのタイプの人にとってのNGワードを説明しました。
 
このような勉強会は初めてやってみたのですが、マネージャーとして頭に入れておくメリットは大きいと思ったので以下記載します。 
エニアグラムはあくまで傾向値なので絶対ではないという前提です
 
 
エニアグラムタイプを頭に入れておくことのメリット
・ざっくり9タイプの人間がいることが理解できる
・そもそも性格的にそういう人なんだと割り切ることができるようになる
・各タイプ別のマネジメントにおける注意点を頭に入れておくことにより、効果的なフォローがしやすくなる
 
例えば、完璧主義の傾向が強いメンバーに細かい要求を続けていたら、どこまでも完璧を求めて終われなくなってしまい、体調を崩しやすくなります。むしろ、「ここまででいいよ」と線引きしなければいけません。これを知識として知っているかどうかは意外と大きい気がします。
 
今回はマネージャー向けでしたが、チーム内のコミュニケーションをより円滑にするために、自分自身のことやメンバー同士でもエニアグラムタイプを知っておいても良いなと思いました。

なぜ、マネジメントが壁に突き当たるのか

なぜ、マネジメントが壁に突き当たるのか 成長するマネジャー 12の心得 (PHP文庫) | 田坂 広志 | 本 | Amazon.co.jp

先日読んだ本のレビューです。

特に印象に残ったところをピックします。

 

■第4講「なぜ矛盾を安易に解決してはならないのか」

◎言葉や論理は、世界を断片化し単純化してしまう性質をもつ

◎逆に、「生きた世界」「生きたシステム」は矛盾を内包している

◎「生きたシステム」の「矛盾」を解消してしまうと、そのシステムは生命力を失ってしまう

 私はよく「物事をきれいにしようとしすぎ」と注意されますが、まさにこれだなと。言葉や論理できれいに分類して、分かったつもりになっていただけで、物事の本質は矛盾の狭間にあり、実は全くとらえられてないことが多いのだと。

 

◎優れた人材とは、究極、多くの「矛盾」を抱えた現実を前に、精神の強さを失うことなく、その「矛盾」と対峙し、自己の責任を賭した決断を行える人材

◎矛盾を「割り切り」によって解消してしまえば、生命力が失われる

◎マネージャーは部下に対して、「マネジメントの本質は、矛盾との対峙である」との真実を伝えなければならない

白黒つけたい気持ちを抑え、グレーも受け入れる。「AかBか」ではなく、「AもBも」。矛盾と向き合うのは本当にしんどいことですが、その許容量の大きさが器のでかさだと思います。

 

 

■第10講 「なぜ動かそうとすると部下は動かないのか」

◎心の深くに「操作主義」(どうすれば部下を動かせるか?)が潜んでいるマネージャーの言動には、部下は共感しない

◎逆に、操作主義のマネジメントは、その人間集団の持つ、精神的に未熟な部分や、権力追随的な部分や、打算的な部分を引き出してしまう

◎マネージャーが部下の共感を得ようとしたときではなく、マネージャーが部下に共感したときに、彼らの間に共感が生まれる

◎マネージャーとしてメンバーに「賛同」するのではなく、「正対」すること

 小手先でどうこうしようとしてもダメで、本当に一人の人間同士が正対するからこそ、指示を超えた行動や成果がが生まれるのだなと改めて考えさせられました。もともと小手先は苦手ですが、だからこそもっと正対していかないと。

 

 

■第11講 「なぜ教育しても部下が成長しないのか」

◎一人のプロフェッショナルとして、「そこまでの高みを目指すのか」という目標の違いが、成長の結果の違いとなって現れる

◎ある高みにまで達したものを、毎日のように見る。そして、知らず知らずにその高みを自分自身の目標に重ね合わせていく。

◎我々は部下に「本物のプロフェッショナル」の活躍する外の世界を見せているか

◎「マネージャーが到達した世界が、部下が仰ぎ見る最高の世界」という過ちを犯していないか

自分がまだまだ未熟で本物になりえていないのであれば、社内だけの井の中の蛙という世界にするのではなく、外部の本物のプロフェッショナルを見せていかなければ、部下の視点は上がらない。

 

◎メンバーを成長させる空気は、マネージャー自身が成長すること/マネージャー自身が成長し続けること/マネージャー自身が成長したいと願い続けること、によって生まれる

◎マネージャーに求められるのは、部下に「何を教えるか」ではなく、自分が「何を学ぼうとしているか」を示すこと。部下はその姿をこそ見ている。

 これはまさに。自分が下の立場だったら、上司のこの姿勢を一番見ています。

 

ビジネスやマネジメントにおいて、心のありようはすごく重要だと思っていて、田坂さんの本はそのような「こころの姿勢」についてよく書かれているのでいつもすごく共感します。

より正々堂々と、自分の高みを目指していきます。