ベンチャーHR

とあるベンチャー人事責任者のブログ

未来旅行制度

この10月で私がサイバーエージェントグループに入社して丸8年が経ちました。そうした中で、この入社年次の新卒はよく活躍しているなという代がいくつかあります。そのように活躍人材を多く出す代に言えることとしては、事業部を超えた横での繋がりが盛んだったり、お互いに宣言・応援しあったり、ときに同期同士でお互いの成長により真剣に向き合っていたりしているのではと感じています。

 

そんな「同期力」を引き出し、さらに離職率も自分たちで下げていこうという目的のもと、この10月から『未来旅行制度』が施行されました。

具体的には

1年目終了時 同期在籍率90%以上 箱根旅行

2年目終了時 同期在籍率90%以上 沖縄or北海道旅行

3年目終了時 同期在籍率90%以上 ハワイ旅行

・・・

と、同期在籍数連動型の旅行インセンティブとなっています。(ここでは紹介しませんが、複数の階段を設けて、在籍率90%以下でもモチベーションが保てる仕組みです。)

新卒入社時には未来の旅行は約束されています。待ち受ける社会の荒波を同期の力も活用し、乗り越えていって欲しいと思います。

 

ちなみにこの制度、我々人事で起案したものではなく、7月に実施したルーキーあした会議で生まれたものです。全員プロパー社員というチームから出た提案で、自分たちで自分たちの制度を創り、会社をより良くしていくという思いが詰まった制度だと感じています。

バズはまだまだ無いものが多いです。しかし、無ければ自分たちで自分たちにあったものを創ればいいというメンバーが多くいます。「会社を創る」ということに主体的に関われるのもバズでの魅力です。

ご興味のある方、是非新しくなった採用ページをご覧ください!!

www.cyberbuzz.co.jp

 

キャリサポ始動!

この半期を振り返ると、本当にたくさんの優秀な中途社員に入社がありました。

入社後は、基本的に1人に対し1人のおせっかい社員(トレーナー)をついてもらい、聞きたいことが聞ける環境作りをしていますが、やはり時にはおせっかい社員や直属マネージャーがその場にいないこともあり、中途新人から「質問しにくい時がある・・」という意見ももらっていました。

そんな中、7月のルーキーあした会議で決議されたのが、中途入社社員による中途新人サポート軍団・キャリア入社サポーターズ、通称『キャリサポ』の結成です。

過去の中途入社組で結成されているのが肝ですが、彼ら自身の経験も踏まえ、「中途新人が困ったときにすぐに相談ができること」の実現を目的としています。

 

現在行っている活動は下記。

・キャリサポメンバーの机に自身の得意なことを記載したキャリサポ証の掲示して、いつでも質問Welcome表明!

・朝会での新人自己紹介プレゼンの主催

・社内で誰が何を得意としているのかがひと目で分かるようにする一覧の配布

・定期的な中途新人懇親会の実施

まだまだ始まったばかりですが、これから運用をしていく中で、できること・やるべきことはもっと出て来ると思っています。

 

中途新人がパフォーマンスを発揮するのに大事なことは、

・分からないことはとにかく質問できていること

・社内の誰が何を知っているのかを理解していること

・積極的にフィードバックを求めていること

これらができていると、組織にも馴染んできたなと感じます。

 

所属グループ内での育成施策「おせっかい制度」に加え、この「キャリサポ」による横串育成支援により、中途新人がパフォーマンスを発揮するまでのスピードを加速させたいと思います。

サブマネージャー研修

バズではこの8月から「サブマネージャー制度」がつくられ、私もサブマネージャーへの研修を隔週で行っています。

サブマネージャーとは?

・次期マネージャー候補

・役職ではなく役割名 (正式な役職ではない)

・後輩とペアを組んでもらい、その育成を担ってもらう

 

研修では主に、次のステップへ行くための定性自主目標(定量ではなくあくまで定性。数字の話をしだすと、そればかりになるので)の進捗確認と、マネジメントとしてやるべきこと・スキルについて初歩的なところから伝えています。

 

この研修ですが、個人的にはすごく意味のあるものだと感じています。

というのも、今まではマネージャーになってから、マネジメントの役割やスキルについて短時間で詰め込んでいたのですが、マネージャーになる前にある程度の期間と時間を使いながら伝えていくことができれば、マネジメントとしてのスキルセットをある程度ばらつきなく担保できる仕組み化の第一歩になるのではないかと期待しているからです。なので、個人的には最長6ヶ月くらいやりたい。

 

マネージャーになってから必須で受ける研修と、マネージャーになるために受ける研修。教育成果は受ける人の気持ち次第で、1にも100にもなります。このちょっとした意識の違いに気を配ることがまさしく人事の仕事だと思います。

18卒採用始動 テーマ「TEPPEN流」について

だんたんと秋を感じるようになってきた昨今、サイバー・バズもいよいよ2018年度新卒採用にむけたインターン募集を開始しています。

学生からは「どんな人を採用したいですか?」とよく聞かれますので、今回のテーマである「TEPPEN流」について記載します。

 

そもそもここ何年もずっと変えていないこととして、

「素直に自省できる人。他人や環境のせいにせず、失敗から成長できる人」

「チームを主語にできる人。『私』ではなく『私たち』で目標に向かっていける人」

という人間性を重視したベースがあります。

そこに今回、「TEPPEN流」という採用テーマをつけました。

 

TEPPEN流を私なりに一言でいうと、

金メダルをとることに執着を燃やせる人。

自己ベストではなく、あくまで金メダルを獲る気概があること。自分の中での最高ではなく、世の中に対して最も高いクオリティを提供しようと心から思っている人。

またどんなに今想いが強くても、挫折や失敗でその想いが崩れてしまう可能性もあります。ただ、一時的にへこんでしまったとしても、また何度もチャレンジできるようなメンタルのタフさが求められます。「答え」など誰も分からない、変化し続けるこれからのビジネス環境では、失敗する方が圧倒的に多くなる可能性が高いからです。そんな中でも成功するまで粘れる心、それまでの失敗をオセロをひっくり返すように成功へのプロセスに絶対持って行くんだという気持ち。それが執着だと思っています。

 

当社にとって人は財産です。

誰と働くかは一番重視していることです。

18卒採用もたくさんの学生と会えることを今から本当に楽しみにしています

 

ちなみに、当社にはガチガチの採用基準はありませんので、上記あくまで参考程度に。

失敗したときが学びの意欲が一番高くなるタイミング

人に教えたり、研修したりをすることが多いのですが、自ら学びを取りに来てくれるとすごく伸びるなと思いますし、逆も然りです。つまり、「教えてもらっている」状態ではなかなか進歩しない。したがって、本人の「学びたい意欲」があるときに教えることこそが、育成の最大のポイントかもしれません。

どのようなタイミングで学びたい意欲は高まるのか?それは、私自身の経験からも、失敗した直後だと思っています。

 【失敗する→原因を考える/または指摘をもらう→自責する→学びたくなる】

そもそも学ぶ意欲が高い人の共通項は、他責するのではなく自責できることです。環境や他人のせいにしていたら、自分自身が学ばなきゃとは思わないですね。ここで躓いているのなら、他責している限り成長はないということをしっかりと向き合って伝え続ける必要があります。

もう一つのポイントは、本人の学びたい意欲を上司が消してしまっていることがないかということです。せっかく学びたくなっている時に、上司が失敗を掘り返すようなことをしたらどうでしょう?

「今回は自分の失敗でした。だから改善するために学びます」と言っているメンバーに

「あれは本当に最悪だった。どうして教えた通りにやらなかったの?」なんて言ってしまったらどうでしょう?

「OK!しっかり考えたみたいだから、もう一回イチから教えるね」でどちらも前向きになれます。

 このような上司のコミュニケーションの積み重ねが、良くも悪くも大きな差になってしまいます。今も昔も、私は本当に良い上司に恵まれたなぁとつくづく感謝しています。

 

 

 

おせっかいMTG

この春からバズのトレーナー・トレーニー制度を「おせっかい制度」として、トレーナーの役割を『おせっかいする人』と定めています。育成責任はマネージャー、トレーナーはあくまでおせっかいする人として、教えるスキル・聴くスキルを向上させていこうという趣旨です。※トレーナーは入社2年目~3年目の先輩社員が多い

週一でこのトレーナーのおせっかいスキル向上を目的とした「おせっかいMTG」を実施しているのですが、本日のMTGでの成功事例共有においてとても良い気づきがありました。

 

「納期を守ることに対して、そのやり方だけでなく、なぜ遅れたらいけないのかの理由を説明した」

⇒やり方と考え方をセットで教える

やり方だけ教えるのではなく、そもそもなぜそうするのかの背景や考え方をセットを理解できると、納得感が持てますし、やり方の応用がきくようにもなります。基本ですが、日々の中で忘れがちになることです。

 

「全てを自分で教えるのではなく、各分野の専門知識のある人に聞きにいってもらっている」

⇒誰が何を知っているのかを教える

自分一人の知識を広めたり深めたりすることはもちろん重要ですが、それに加え「組織の中で誰が何を知っているかを把握すること」(Who knows what)ができているとより組織パフォーマンスが向上します。なんでも自分で教えようとせずに、各分野の専門家に話を聞きにいってもらうことで、そういった副次効果が期待できます。

 

「一人でアポに行かせてから、アポの準備の質がぐっと上がった」

⇒失敗も織り込んだチャレンジ環境を提供する

失敗経験を通して、学びたくなる環境を作ること。失敗すれば次はどうしたら成功できるかを考えます。失敗経験は、自ら学びたいという欲求を引き出してくれます。

 

成功事例を共有し言語化すると、いろいろな気付きを得ることができます。それを当たり前のことと思うか、当たり前のことにこそ真理が詰まっていると思うかで、スキルの伸び具合が変わります。組織としてのおせっかいスキル、もっと上げていきましょう!

面接力

本日参加した採用人事の勉強会セミナーで、ベンチャー企業に内定承諾した東大・京大・名古屋大の学生3名によるセッションがありました。ベンチャー企業の人事担当者約60人の前にでてきた3人だけあって、自分自身の感じた「就活」について堂々とかつ非常にロジカルに語ってくれて、とても勉強になりました。

その中で印象に残ったのが、サマーインターンの選考面接にて、面接官から自分自身を深掘りされて、結果は落ちたけどその企業への意向度がとても上がったという話でした。1時間1対1で面接してくれて、その質問力で自分自身の気づいていない部分に気づけた。その面接自体にとても感銘を受けた。そんなふうに向き合ってくれる人がいる企業に行きたいと思ったという話でした。
つまり、面接で企業価値を上げたということです。しかも落ちた面接で。

 

実は最近、私は採用面接において事前に用意した質問をするのをやめました。
なぜかというと、事前に用意した質問の場合、こう答えてほしいなという期待が自分の中にあって、それにもとづいて評価判断していることに気づいたからです。
そのやり方で採用面接に来て頂いている方と本当に向き合えていると言えるのか?
それよりも、その人のことをただ純粋に知りたいと思うこと。シンプルにその人の話や表情に反応して、会話自体に意識を没頭させていくことで、よっぽどその人の本質的な価値観や人柄に触れられるということに気づきました。

そして、そういう面接をする副産物として、本人も自分で気づいていない部分への質問=ジョハリの窓でいうところの「未知の窓」(誰からも知られていない自己)への質問ができれば、来ていただいた方に対しても何かしらの気づきを持ち帰ってもらえる面接ができるのではと思っています。

質問力、傾聴力を磨き、もっともっと良い面接をすることで人事として企業価値をあげていきたいと思います。